総務省一歩リードで「ASP・SaaS協議会」スタート
2007年06月16日
15日、総務省系の「ASP・SaaS普及促進協議会」が発足した。日本企業の情報通信システムの利用の後れを打開するためのインフラとして、政府がその普及に期待しているのが、ASPとその発展形のSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)である。同様の団体は経済産業省も設立準備中だが、今回は一歩、総務省の初動が早かった。筆者も総務省から委員に推薦されて参加する。協議会の会長は慶応大学の徳田英幸教授が就任するが、筆者は、徳田会長から副会長に指名された。SaaSはパッケージソフトの流通形態を根本から変革する可能性がある。直接、間接に、METSAの組合員企業にも大きな影響が及ぶのは必至である。こういう事情からはシステム開発の産業を管轄する経済産業省にもぜひとも早急に協議会組織を立ち上げて、業界がSaaSに対応するための道筋をアドバイスして欲しいところだ。問題は年来、競合関係にある総務省、経済産業省がこの件で不仲にならないか、というところである。政策の足の引っ張り合いになると困る。その際には、仲裁役を買って出ようか、とは、考えているのだけれども。そんなに甘くはないか--。